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「まとめを作らない音読するだけの読書会」に参加してみたら良かった話

※この記事は、Speee Advent Calendar 6 日目の記事です。 昨日の記事はこちら

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こんにちは、DX 事業本部のエンジニアの中嶋(@nyamadorim)です。今回は、ここ半年、DX 事業本部の開発者同士で行っている「まとめを作らない音読するだけの読書会」に参加してみたら良かったので、その感想について書いてみたいと思います。

読書会とは

読書会には様々な形式がありますが*1、私たちが行っているのは、1 冊の書籍を一区切りごとに数人で交代しながら音読するものです(これは輪読会式というようです*2)。ここ半年ほど、この読書会を DX 事業本部のエンジニアや PdM で集まって行っています。

読書会はまとめを作るのが大変?

私にとって読書会とは、本の内容をパートごとに内容をまとめて、そのまとめを発表することだと思っていました。もちろん、それ自体は学習にとって意義のあることですが、読んで理解すること以上にまとめの作業にとても時間がかかり、大変でした。

この方法は、研究会式といわれる読書会の一形式です*3。これまで、業務時間中に行っていた「読書会」はどれも研究会式の読書会で、いずれもまとめる作業が大変で長くは続きませんでした。

音読する読書会に参加してみて

輪読会をもともと企画したのは、最近3Dプリンターにハマる西田さんですが、私としては輪読会の参加者の立場から、参加した感想を書いてみます。

まとめのアウトプットを作らずに、まずは音読でライトに学ぶ

輪読会は、ただ音読するだけではあるので、まとめを作って発表する研究会方式に比べ、内容の理解は浅くなるかもしれません。しかし、まとめを作るのをめんどくさがって、本を読まないよりは絶対に学びになります。内容を読んで理解ができなくても、その場で周りの参加者にすぐ質問できます。そのやりとりを通して、他の参加者も理解を深めることができます。

本が共通言語や自己開示のきっかけを作る

音読しながらときどき、「わかりみしかない」「こういう状況、うちもあってめっちゃ分かる」「この本で言うこういう状態は起こしたくないなー」など、本の内容に対してリアクションすることで、参加者の間で会話が発生します。こういう会話が、参加者の間の共通言語を作ったり、互いの自己開示(性格、これまでの経験など)のきっかけを作ってくれる感覚があります。だからといって、すぐに何かすごいことが起きるわけではありませんが、本を媒体にして、担当している業務から少し離れて話す時間はとても貴重で良いなと思っています。

読書会の開催

かっちりとしたルールが決められているわけではありませんが、だいたいこんな感じで読書会を開催しています。

  • 日程
    • 毎週水・金の 30 分間
  • 参加者のペルソナ
    • 社内の開発関係者(エンジニア、PdM など)
  • 選書
    • 希望の書籍があれば提案する
  • 途中参加
    • 歓迎。参加する際はなるべく前回進んだところまで事前に読み込んでおく
  • 音読の交代
    • 一人2〜3段落ずつぐらいで切りの良いところまで音読し、次の人に交代する。会話の時間が確保できるように、会議室の確保時間ぎりぎりまで音読しないようにする
  • 音読時のリアクション
    • 随時、時間は決めずにリアクションする。読みながら内容について思ったことや共感したことについてしゃべる。リアクションは Slack チャンネルに書いても良い

これまで読んできた本

参考までに、このような書籍を 1 冊あたり 2 〜 3 ヶ月かけて読んでいきました。感覚ですが、組織論やプロダクトマネジメントのように、一人では解釈しきれない抽象度の高い内容を扱う本のほうが、音読という形式にはあっているような気がします。

1冊目: 2021/02/08 〜 2021/05/28
2冊目: 2021/06/04 〜 2021/08/06

O'Reilly Japan - プロダクションレディマイクロサービス

3冊目: 2021/08/13 〜 2021/10/06

プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける | Melissa Perri, 吉羽 龍太郎 |本 | 通販 | Amazon

4冊目: 2021/10/08 〜 現在

チームが機能するとはどういうことか――「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ | エイミー・C・エドモンドソン, Amy C. Edmondson, 野津 智子 |本 | 通販 | Amazon

まとめ

DX 事業本部で行っている読書会に参加した感想を書いてみました。「読書会はまとめを作るのが大変?」と思っていたのですが、音読の形式ならその必要はありません。

もちろん、時間をかけたまとめによって得られていたレベルでの学びは、音読形式では得られないと思いますが、それでもまとめの手間で読書を諦めるより、音読という形で薄く読書を続けるほうが糧になると思います。読んでいる途中で解釈がわからなくなっても周りがその場にいるので、オンタイムで助けてくれますし、音読中の内容に対してリアクションが、参加者の間の共通言語を作ったり、互いの自己開示(性格、これまでの経験など)のきっかけを作ってくれる感覚があります。

音読会形式の読書会にも向き不向きはありますが、とてもいいと思ったので、みなさんもぜひやってみてください。


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