Speee DEVELOPER BLOG

Speee開発陣による技術情報発信ブログです。 メディア開発・運用、スマートフォンアプリ開発、Webマーケティング、アドテクなどで培った技術ノウハウを発信していきます!

Speeeエンジニアの社内勉強会事情を掘り下げる

Speeeエンジニアブログをリニューアルしました!

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これまで「TECHNICA」というタイトルでブログを運営してきましたが、「Speee DEVELOPER BLOG」に名前が変わります。今後とも宜しくお願いします!


というわけでここからは、医療関連のエンジニアをしている西岡(nisshiee)から本題です。

Speeeの社内勉強会

最近、Speeeラウンジで開催した勉強会やイベントのご報告をたくさんさせていただいていますが、今日は社内で行われている勉強会の話をしたいと思います。

現在、Speeeの社内勉強会は大きく分けて2つあります。

1つは、毎週定例で開催している勉強会で、「エンジニア全体MTG」と呼ばれています(特に名前に意味はないです)。社員エンジニアは全員参加で、業務委託など別の形でお手伝いいただいているエンジニアやエンジニア以外の職種のメンバーにも自由に参加してもらえるようにしています。

Speeeは、エンジニア人数と比べると、かなり多くの事業を運営しています。そのため、どうしても「他のチームが何をやっているのか知らない」「今困っていることが実は他のチームでは解決済み」といったことが、人数が少ない段階から起きるようになってしまいます。そこで、持ち回りで「自分のチームが今何をやってるのか」「どんな課題をどのように解決したか」「こんな失敗をした」などを共有してもらい、開発部組織の事業間シナジーを誘発することを、この勉強会の目的にしています。

f:id:nisshiee:20170131133405j:plain エンジニア全体MTGでの発表の様子

もう1つは、「この技術について勉強をしたい、教えてもらいたい」などのメンバーが有志で集まり、勝手に開かれる勉強会です。こちらは特にマネジメント層からなにかを指示しているわけではなく、やりたい人が自由にやっています。この記事では、こちらの勉強会にフォーカスをあててお話したいと思います。

「やりたい人が勝手にやる勉強会」のノウハウ

実は結構前からちらほらこの手の勉強会は立ち上がっていました。WWDC2014でSwiftが発表されたときにSwift勉強会が立ち上がったり、僕がScalaを教える会があったり、僕がDockerを教える会があったり、ネイティブエンジニアがサーバサイドエンジニアにiOS開発を教える会があったりしました(他にもたくさんあります)。これらの中にはうまく行ったものもあるし、うまく行かなかったものもあります。

「やりたい人が勝手にやる勉強会」の難しいところは、「続けること」じゃないでしょうか。

以下のように、「やりたい人が勝手にやる勉強会」は、途中で辞めたい人が辞めやすいという構造を持っています。

  • 「今すぐその技術が業務に必要なわけではない」という類のテーマが選ばれやすい
  • 業務時間外(業務前、ランチタイム、業務後など)に開催されるので、義務感はない
  • 業務の方が忙しいという言い訳を作りやすい
  • 始める前は「なんとかなるっしょ」という気分になるが、やり始めると意外と大変というギャップ

「こうやればこれらを乗り切れるよ!」という必勝パターンは残念ながら僕も見つけられていません。ですが、「どうやらこういう方針にした方が成功率が高そう」と今現在思っているこはあります。それは、

  • がんばらなくても開催できるやり方にする
  • がんばらなきゃいけないやり方の場合は、がんばる人が毎回同じ人にならないようにする

です。

Swift勉強会のときは輪読形式にして、毎回違う人が言語仕様書を読んできて解説する形にしました。僕が○○を教える会のときは、事前準備は一切せずに、言いたいことをその場でしゃべるだけというルールを徹底しました(これはかなりコツが要ると思います)。このように、「がんばらない」をうまく実現できた会は、比較的長く続いたり、ここまではやろうという目標をクリアできたりしたことが多かったと思います。

f:id:nisshiee:20170131133513j:plain スライド作成がんばるより、ホワイトボード+参考サイトを映すぐらいの方が良い

最近HOTな「勝手にやる勉強会」

というわけで不定期に「やりたい人が勝手にやる勉強会」が立ち上がるSpeeeですが、最近は「AI勉強会」がHOTです。@hatappiから「人工知能の勉強したいんですよねー」という相談を受けたところから発展して勉強会になりました。

AIの勉強と言っても2つのアプローチがあると考えています。

  • 機械学習系のライブラリやクラウドサービスを実際に使う手順を学ぶ
  • 人工知能の歴史や理論、考え方を学ぶ

@hatappiに聞いてみたところ、理論を勉強したいということだったので、「じゃあそれっぽい教科書の輪読会やろう」ということになりました。

www.amazon.co.jp

書籍は『わかりやすいパターン認識』を選びました。理由は、

  • 「考え方」と「理論」がバランス良く解説されている
  • 実際に自分でコードに落として動かすこともできるような内容になっている
  • これなら詰まっても僕が教えてあげられる・・・はず!

といったところです。

この勉強会はまだ3回しか開催されていないのでなんともですが、長く続くように、がんばりません(笑)

f:id:nisshiee:20170131140723p:plain とか言いつつ、パーセプトロンの学習をシミュレートして見せてみたり