Speee DEVELOPER BLOG

Speee開発陣による技術情報発信ブログです。 メディア開発・運用、スマートフォンアプリ開発、Webマーケティング、アドテクなどで培った技術ノウハウを発信していきます!

3Dプリンタを使って1日で会社ロゴを立体にする方法

※この記事は、Speee Advent Calendar3日目の記事です。 昨日の記事はこちら

tech.speee.jp



お疲れ様です。年明けに本体重量40kgの大型3Dプリンターが届く予定でこれからワクワクと不安が止まらない、DX事業本部開発基盤グループの@k.bigwheelこと西田和史です。

優秀なエンジニアであるためには、ソフトウェアエンジニアリングにこだわらず様々な領域の知識を身につけることが必要です。 ということで今後は3Dプリンタ技術も身につけておいたほうがよいと考え、夏頃から様々な印刷をしてきました。

f:id:den8:20211202170215j:plain:h360
デスクに飾っているもの。左3つは僕のGitHubの草を立体化したもので、右上はミロのビーナス、右下は会社周辺の標高を印刷したものです

今回は 3Dプリンタの布教のために エンジニアリングの実践の例として1日で会社ロゴを印刷していきます。

今回使用するもの

今回は前回と異なる種類の3Dプリンタを使います。 今回使うのは光造形タイプというものです。 前回の3Dプリンタがプラスチックの細いヒモを溶かしてソフトクリーム方式でものを作るFDM方式だったのに対して、光造形プリンタはレジンという紫外線を当てると硬化する液体に対して紫外線ディスプレイで特定の形に固めてものを作っていく形式です。SLAタイプとも呼ばれます。

f:id:den8:20211202105323j:plain:h360

今回作るもの

今回はSpeeeの会社ロゴを作ろうと思います。

f:id:den8:20211202113453p:plain:h360
弊社の会社ロゴ。なかなか格好いい

3Dプリンタをやり始めると印刷はとても楽しい一方、印刷するための元の3Dデータの用意が大変というのがあります(完全に目的と手段が逆転していますが楽しいのでOKです)。そこで弊社広報チームに許可をもらいSpeeeの会社ロゴの3Dデータを借りて今回印刷することにしました!*1

手順1. 3Dデータを印刷可能なフォーマットに変換

まず、汎用的な3Dフォーマットstlを3Dプリンタ用のデータに変換します。 これにはスライスソフトというものを使います。それぞれの3Dプリンタごとに推奨のソフトウェアがあるのでそれに従えば良いと思います。

f:id:den8:20211203001138p:plain:h360 f:id:den8:20211203001146p:plain:h360

ついでにサポートと呼ばれる、印刷するときの支えの柱も足します。 これが印刷の成功へ大きく影響しますがよいサポートには経験と勘が必要なので難しいところです。

f:id:den8:20211203001143p:plain:h360

手順2. 印刷

次にUSBメモリを使って3Dプリンタへデータを転送、印刷します。 今回の印刷にはだいたい6時間ぐらいかかるので就寝前に開始します。

朝起きたらうまく行っていました。

f:id:den8:20211202105321j:plain:h360

手順3. 洗浄

印刷素材であるレジンという物質は匂いや独特のぬめりがあるため印刷後は洗浄する必要があります。 金属製のバットに入れて流水でだいたい落とした後、どこのご家庭にもある超音波洗浄機でよりきちんと落とします。 超音波洗浄機がなくてもブラシなどで表面を撫でるのでもOKです。

f:id:den8:20211202105301j:plain:h360 f:id:den8:20211202105304j:plain:h360

手順4. 造形結果の確認

この段階で造形結果に欠けや破綻などないか確認します。 もう20回以上印刷していますが、未だに3,4回に1度は造形に失敗するため、このチェックは重要です。 今回は幸い一発でうまく行ったようです。

f:id:den8:20211202105315j:plain:h360 f:id:den8:20211202105310j:plain:h360

手順5. サポートの除去

サポートを外します。 一般的なレジンであればサポートは手でバリバリ剥がすことができます。

手順6. 二次硬化

印刷した直後の造形物はまだ表面に未硬化のレジン成分があります。 これを紫外線を当てて硬化させることを二次硬化と呼びます。

画像のように専用のcure装置(ターンテーブルと紫外線ライトがセットになったもの)を使っても良いですが、普通に太陽のもとに数分置くでもOKです。あとはネイル用の紫外線ライトを持っている人はそれも使えます。

f:id:den8:20211202105318j:plain:h360 f:id:den8:20211202105313j:plain:h360

手順7. 表面処理

サポートを外すとどうしても表面に凸凹が残ってしまいます。なのでそれをヤスリで磨いて綺麗にします。 もしスライスソフトにchituboxを使っているのであれば、スライス段階でcontact shapeをsphereにしておけば痕が必ず凸で残ってヤスリが楽になります(参考: Contact Shape Comparison of Support Structures in SLA/DLP/LCD 3D printing)

f:id:den8:20211202105307j:plain:h360

手順8. 塗装

最後に塗装をします。 基本的に光造形タイプの造形物の塗装はプラモデルと同じ道具・技術が使えるので缶スプレーやエアブラシを使うと良いでしょう。今回は手軽さから缶スプレーを使用しました。

最初にプライマーを吹きかけて

f:id:den8:20211203002211j:plain:h360

その後、スプレーで塗装です。

f:id:den8:20211203002204j:plain:h360

完成

これで完成です。

f:id:den8:20211203002225j:plain:h360

この一連の工程が思いついてから1日でできる、この手軽さ・高速さが3Dプリンタの魅力です! 今回使った道具だと、プリンタ本体に2.5万円、レジン1000gで5,000円と合計3万円から始められます。数年前は10倍以上の値段でないと手に入らなかったことを考えれば本当にお買い得です!

さあ、みなさんも一緒に3Dプリンタ生活を始めましょう!

終わりに

Speeeでは一緒に 3Dプリンタをやる仲間 サービス開発を推進してくれる仲間を大募集しています! もしSpeeeに興味を持っていただいた方は以下で社内メンバーのカジュアル面談を公開しているので、お気軽にご連絡ください💁

tech.speee.jp

エンジニアだけでなく、様々なポジションで募集中なので、「どんなポジションがあるの?」と気になってくれてた方は、こちらチェックしてみてください!もちろんオープンポジション的に上記に限らず積極採用中です!!!

*1:実は共有ドライブ上に3Dデータがあることに気がついてからずっと機会を伺っていました