こんにちは。 エンジニア人事のせりーぬです。
みなさんRubyKaigiおつかれさまでした。 疲労maxでやっと頭が今日から稼働しているため執筆がおそくなってしまいました。
さて、RubyKaigi 2019でCafeスポンサーをやってきたわけですが、今回はスポンサーの一環として実施した開発イベントを中心に、
- RubyKaigiに行った目的
- 何をやってどんな結果だったか
についてお話させてください。
そもそも何をしに行ったのか?
という背景からお話すると
「たのしい開発がたくさん生まれるKaigiを作る」
という目標を掲げてRubyKaigiにいきました。
今回この目標を達成するためにどんなことをしたのか紹介します。
「たのしい開発をたくさん生む」?
何を目的にスポンサーをするのかというのはずっと技術広報の課題でした。
スポンサー活動を通してやりたいことは、技術貢献をしていくことだと思っています。
企業としてのPRはもちろんですが、真のテクノロジーカンパニーを目指していくために、社内外を巻き込んでエコシステムの貢献に繋がる活動をすることが自分の定義する技術広報であり、やりたいことだと思っています。
※Rails Developers Meetup 2019でお話させていただいたこちらをご参照いただけるとありがたいです。
RubyKaigiとは国内最大規模のRubyカンファレンス
その中で私がやりたいと思ったのは、RubyKaigiによって得たすばらしいインプットをガンガンコードに変換してもらえるようなサポートです。
世界中からRubyistが集まり、トップレベルのエンジニアの話を聞き、熱が高まり、
そのモチベーションがコードで放たれたら最高じゃないですか。
たのしいRubyでたのしい開発をいっぱい生むことでRubyKaigiに貢献したい
、と思ったんです。
たのしい開発をたくさん生むサポートをSpeeeが行う意義とは?
Speeeの開発部は「開発は本質的にたのしい」ということを理念においてます。
今回のRubyKaigi 2019で登壇をした弊社エンジニアの@mrknや@284kmは、 技術に没入し、楽しく開発にコミットしている人たちです。
そんな人たちを世の中にもっと増やしたいし、そんな人たちがSpeeeに集まってきてほしいと思っています。
※彼らが取り組んでいるプロジェクト、Red Data Toolsにご興味をもっていただけると嬉しいです。
どんな事をやったの?
- 福岡のハニー珈琲&猫廼舎のネルドリップコーヒーを提供
- コード懇親会の開催
- After Hack by Fukuoka.rbのサポート
エンジニアはカフェインをコードに変換するようです。 質の高いコードを書くには質の高いカフェインが必要であろうと思い、特別なコーヒーを準備しました。
そしてSpeeeでは前夜祭やRejectKagiなどのイベント開催を例年やってきましたが、
今の私たちがRubyKaigiの価値を最大化できるのは開発イベントである、という強い意志で今回このような形でのスポンサリングに絞りました。
こだわりしかないコーヒー
ハニー珈琲
福岡のスペシャルティコーヒー専門店のハニー珈琲。
せっかくの福岡開催なので、地元の美味しいコーヒーを提供したいと思いハニー珈琲さんにお願いしました。 本格的なエスプレッソマシーンでラテも楽しめます。
珈琲専門 猫廼舎
新宿区荒木町にある喫茶店、猫廼舎。 一部のRubyistには馴染みの深い店主のogijunさんが1杯1杯丁寧にネルドリップしてくれます。 コーヒーカップも専用のものを準備するというこだわり。
ogijunさんからはこんな声をいただきました。
Rubyコミュニティーの方をこういった形でお招きできてよかったです。
twitter.comそれにしても、一時期は自分も運営側にいたようなイベントに、今回はコーヒー屋として呼んでもらって大変感慨深い。このへんのみんなと会うのもひさしぶりだしね。このような機会を設けてくれた運営チームと呼んでくれた Speee さんに大変感謝です。
— Junya Ogino (@ogijun) 2019年4月18日
3日間を通して提供されたコーヒーは2000杯以上! Speeeはただのコーヒーではなく、コードに変換される最高においしいコーヒーを提供していきます。
コード懇親会
昨年クリアコードのすとうさんと実施し、大好評だったイベントです。
RubyKaigiはお酒を飲んだりご飯を食べたりというパーティーはあったのですが、 コードを書けるイベントはなく、 「お酒じゃなくてコードで懇親すればたのしいんじゃない?」 というすとうさんのアイディアから始まりました。
どんなことをやるのかというと、
まずプロダクトごとにグループを作る
「これを開発したい」というテーマが決まっていれば持ってきてもいいし、 なにから始めればわからないという場合は一緒に決めていきます。 すとうさんはOSS Gateの開催サポートも行っているので、初心者でも安心。
今回のグループ分けは、
- Ruby Core
- Rails
- MySQL
- Redmine
- Linux
- Rspec
- Charty
- NLP
などなど(最終的にはもっとあったかも)。
コード懇親会はグループごとに参加者同士が一緒にコードを書きながら交流します
- gemの作者やコミッターなど、普段話す機会の少ない人に話を聞いたり、相談したり
- 普段使っているgemの作者にどこから開発に参加するのがよさそうか相談してみたり
- 言葉が通じない参加者ともコードで懇親したり
- 気軽にMatzに相談してみたり
参加者の声
コード懇親会アンケートより*1
- 楽しめました。新しい知識が得られたのと、同じように関心を持っている方や実際に開発をガンガン進められている話を聞けたので。
Red Data Toolsの方々がいるテーブルでChartyを動かしてみることができました。 OSS貢献の第一歩で、Chartyのドキュメンテーションにコミットすることができました。
楽しかったです! 他にもrubocopやってる人もいて、良かったです。 issue解決のPRを途中まで書けました。 他のツールの開発の人とも相席だったので、席移動しなくても喋れてよかったです。
インド出身の方と英語でやりとりしつつ、一緒にコードを書くことが出来た。 これは初めての経験だった。
It's an excellent event to make new friends (and meet some old friends as well). It's also very fun to have someone discussing open source works in person.
「やりたいこと」をコードに落とし込む過程について、みんなで楽しめました。 新しい知識とおいしいご飯をたくさん接種できました。ありがとうございました。
A lot of pull requests for Charty have come!!
オープンな場所で、周りのグループの話もちょっと耳に入れながらわいわいできてよかったです。OSS活動貢献への関心も高まりました。 コードで懇親できた点がとてもよかったです。同じものに興味がある人同士やそれについて詳しい人たちと交流することができました。
他にもこんなブログを発見し、うれしい気持ちになりました。
Rubykaigiの日記①(コード懇親会編) - haayaaa’s diary
人生初OSSコントリビュートがrubyの標準ライブラリになりました!!!!!!
ということで結果
- 同じ開発に興味のある人同士話し合いながらできるので、新しい発見が生まれる。
- コミッター~初心者まで参加者が多種多様なので刺激がある(同じ島の人に相談しながらはじめてPR出し、OSS第一歩が踏み出せた人がいた!)。
- 顔見知りじゃなくても、言葉が通じなくても、コードでrubyfriendsになれる。
- RubyKaigi中に溢れるコード書きたい欲を発散できる。
「コード懇親会、たのしかった?」に対し、yesと答えた人はアンケートで100%。
「今後もOSSを続けたい」と答えた人も100%でした。 (できる限り挑戦していきたい、これから始めたい、という人もいました。)
ただ、2時間しかないので時間が足りなかった、 という声もあったり。 改善点として来年はなにかアイディアを考えたいと思います。
After Hack by Fukuoka.rbの協賛
Fukuoka.rbさんのイベントに協力させてもらいました。
背景
RubyKaigiでたのしい開発をたくさん生むために、コード懇親会以外にできることはないものかと考えていました。
そんな中、コード懇親会みたいな開発イベントがRubyKaigi後にもあったらおもしろいんじゃない?
というアイディアをすとうさんからもらいました。
せっかくのRubyKaigiなので、地元となんとかコラボレーションできないかなーと考えていたところ、Fukuoka.rbさんのイベント開催に協力させてもらえることに。
Fukuoka.rbのうづらさん
と繋いでくれたのはいつもStep-to-Rails-Expert.rbという勉強会の会場でSpeeeを使ってくれている ebiさんです。
ありがとうございます。
ねらい
・RubyKaigiでモチベーションの高まった参加者が、Rubyの開発を前に進める手助けとなるイベントにしたい ・地元のエンジニアと福岡に来たRubyistたちで交流し、福岡での開催を盛り上げる「RubyKaigi in Fukuokaならではの体験」を提供したい
そんな思いでサポートしました。
当日の様子
コード懇親会と同じようにグループ分けをして、 同じ開発をしている人たちで集まります。
3日間の長丁場の後ということもあり、After Hackは「コードで懇親」をメインコンテンツとしていません。
もくもくチームもあり、自分のペースで作業をする人たちもいたり、チームでやる人もいたり、
というゆるさで実施しました。
スイッチでのペアプロに盛り上がるチームも。
Fukuoka.rbうづらさんのイントロ、締めのLTはTAさん。
- RubyKaigiで話し足りなかった人とコードを見ながら交流したり
- 普段リモートでやりとりしている人たちと直接お話できる場になったり
- チームで活発に議論をしたり、自分のペースで作業をしたりと適度なバランスを取ったり
という感じでRubyKaigiでやり残したことを発散できる場になったのではと思います。
参加者の声
コード書く雰囲気の中でコードを書けた
RubyKaigi で高まった情熱をぶつけられる場所があって助かりました。
普段は地理的な理由で直接会えない人と会って、コードについて話をすることができて楽しかったです
すごい人たちと一緒に作業できる空間がよかっです。空気が違う感じ
RubyKaigiの会期中は興奮したり集中したりで疲れているので、クールダウン的なイベントがあるのが良い。翌日にもRubyistと会えるのは寂しさ軽減効果もあります…!
ちなみに
RubyKaigi後って疲れるんじゃない?という
個人的な心配があったのですが(結果一番疲れていたのは自分)、
アンケートで「RubyKaigi後というタイミングでのイベント実施は良かった」
と答えた人は100%でした。
観光よりコードが書きたい人の良い受け皿になった
RubyKaigiの翌日には、だいたい「せっかく遠くまで来たし」という消極的な理由で観光していたのですが、今回はRubyKaigi直後の高まった気持ちをそのまま開発に向けることができてとても良かったです。せっかく福岡に来たのに観光せずに帰ったの?って言われそうですが…
RubyKaigiでモチベーションが高まった翌日に、まとまった時間を設けてコードを書くことができたため。
開発が進んだこと、RubyKaigi の場でしか会わない方とコミュニケーションを取る場になったこと。 コードを結構書けたので
ということで結果
Kaigi中でできた繋がりを更に深められたり、 終わった後の解放感の中でコードが書けたり、モチベーションが一番高まっていたり、 とRubyKaigi後の実施だからこその価値が生まれたのではないかなと思いました。
まとめ
@a_matsudaさんのClosingにあったように、 RubyKaigiはコードを書く人たちのためのカンファレンスです。
「Let's Code」なモードになるには最高の場所であり、 RubyKaigiを「出会いの場」や「同窓会」と表現する人も多いように、 rubyfriendsという繋がりをRubyKaigiを通して、コードを書くことを通して作ることができる場です。
今回のイベント、「コード懇親会」、「After Hack by Fukuoka.rb」 ではそんな場をつくるために全力のサポートができたのではないかと思っています。
ということで、 「たのしい開発がたくさん生まれるKaigiをつくる」という技術貢献ができたRubyKaigi 2019でした。
この記事を見て、コードを書く人が増えたり 開発イベントを実施する企業が増えればいいなと思いこのブログを書いています。
そして来年は松本でLet's Code!!!!
最後にちょっと宣伝...
Speeeに少しでも興味を持っていただけた方はこちらからエントリーお願いします。 カジュアル面談からでもokです。