Product Manager Conference #pmconfjp 参加レポート(2日目)

こんにちは。エンジニア上がりプロダクトマネージャー見習い橋本です。 Product Manager Conference 2017、2日目のレポートをさせていただきます! 2日目はプロダクトマネージャー視点の組織づくり、Eng上がりのプロダクトマネージャーの話、Googleのプロダクトマネージャーの育成について聞ける1日でした。 f:id:eva-hashimoto:20171116094117j:plain

今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則

仲山 進也氏/仲山考材(株)代表取締役・楽天(株)楽天大学学長

今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則―『ジャイアントキリング』の流儀
既存のチームで最大の成果を出すためのチーム作りの法則を本の著作者から直接聞けるセッションでした。

チームの成長ステージとして、「フォーミング(形成期)」「ストーミング(混乱期)」「ノーミング(規範期)」「トランスフォーミング(変態期)」があり、各期の間にはコミュ量の壁、コミュ質の壁、納得感の壁がある。

  • フォーミング期:チームが結成されたばかりで、方向性がバラバラなまま目標に向かおうとしている。(グループ)
  • ストーミング期:衝突・対立が起こり、感情もネガティブになり、パフォーマンスが下がる。(グループ)
  • ノーミング期:情報共有が進んで、役割やルールが明確になり、目標がメンバーごとに形成され、成果が出始める。(チーム)
  • トランスフォーミング期:あうんの呼吸で動けるようになる。チームがあたかも一つの生物のように、目覚ましい成果が生まれる。(チーム)

失敗をする秘訣は、「役割分担をしてから意見を言い合う(ストーミング風なことをいう)」、フォーミング期を経て、ストーミング期に入ることが重要とのことでした。

Product strategyによって組織は大きく成長できる

詫間 亮平 氏/楽天株式会社 レジャーサービス開発課 ゴルフプロダクトマネジメントグループ マネージャー

楽天のゴルフサービスにおいてプロダクトマネージャーが果たした成果の紹介がありました。 プロダクトマネージャーとしてProductとOrganizationの2軸で改革を行うことで、日本のゴルフ人口が減りつつも新たな価値を提供することでゴルファーとゴルフ業界の活性化の事例紹介は素晴らしいと思いました。 Productでは主に、各種KPIの可視化(ゴルファー、ゴルフ場、など)、過去リリースの効果を検証し適切な目標設定(ビジョン)をおこなうことで適切なIssuを選択し問題解決をProductで行うこと。Organizationではビジネス側とエンジニア側双方のコミュニケーションブリッジとして事業全体を前進させる働きをすることでProduct作りを進められる組織運営が行われていました。

多様性を成功に導くプロダクトマネジメント 5選

  • 働き方の多様性 | 大阪リモートチームとのプロダクトマネジメント
    尾部 絵里子 氏/Sansan株式会社
  • 働き方の多様性 | プロダクトマネージャー兼エンジニアが語るリモートワークが当たり前の組織
    高木 咲希 氏/株式会社ソニックガーデン
  • 価値観の多様性 | 国籍の違いに見るプロダクトマネジメント
    高橋 りさ 氏/ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社
  • 組織とキャリアの多様性 | PM文化のない組織にPM文化をつくる
    石田 隼 氏/ChatWork株式会社
  • 組織とキャリアの多様性 | プロダクトマネジメントをチームに導入するということのリアル
    篠原 佳奈子 氏/株式会社ビズリーチ

「多様性を成功に導くプロダクトマネジメント 」をテーマに、5社での取り組み事例が紹介されました。 Sansanの尾部氏、SonicGardenの高木氏からは、主にリモートワークについて。リモートワーク導入にあたっての工夫,ポイントなどを紹介されていました。

SonyMobile高橋氏からは、異なる国で結成されたチームにおけるマネジメントについて。ソニーエリクソンが前身であるために、東京とスウェーデンにまたがって進めるために、具体的に各チームの特徴や背景、文化などでどのような差があったのか、どんなことに注意する必要があったのかをお話しされていました。

ChatWork石田氏、ビズリーチ篠原氏からは、"プロダクトマネジメント"の導入期の取り組みが紹介されていました。ひとりプロダクトマネージャーという立場の石田氏と、組織としての導入をメンバーとして試行錯誤した篠原氏で違いはありましたが、それぞれの経験、立場で行われたことや、その振り返りを紹介していました。

ユーザーの“心の声”を探るUXリサーチ

奥泉 直子 氏/フリーランス・ユーザーリサーチャー

UXリサーチを10数年やられている奥泉氏からのセッション。 所謂UXリサーチの方法や事例だけではなく、人間の認知特性には知覚刺激による認知処理と知識や経験から推察される認知処理の2つがあること、 特に推察による認知処理を理解する点が難しいことなど、人間がいかに物事を知覚し反応するかという認知特性に則ったUXリサーチ手法を設計することの重要性を説いていらっしゃる点が非常に印象的でした。 また、リサーチをする側の人間も同様の認知特性を持っていることで、事実を歪めて認識してしまう可能性すらも理解して設計すべきとされており、 UXリサーチを本質的に精度高く実施するヒントが散りばめられていました。

PMがUXするために必要なのはおそらくIA

小久保 浩大郎 氏/株式会社CAMPFIRE

今回のカンファレンスでUX/UIをメインテーマとしたセッションは少なかったのですが、このセッションではメインテーマとして扱い、UXの概要からプロダクトへの反映までを順を追いながら紹介していただきました。 テープレコーダーを例に、過去におけるプロダクト作りの課題点をUX、UIを軸にPMが考えるべき視点として説明していただき、とてもわかりやすいセッションだと感じました。

エンジニアがプロダクトマネージャーとしての役割を全うするために何をするべきか

木村 衆平 氏/株式会社サイバーエージェント

f:id:eva-hashimoto:20171116111418j:plain エンジニアからプロダクトマネージャーに転向してプロダクト作りの何に苦労し解決していたかを紹介されました。 私もエンジニア上がりですが共感できる内容が多く、自社や他社のサービスを使い、裏で何が動いて入るのか?を想像できる力はエンジニア特有の能力が生きる場面だと思いました。 またデータを活用し論理的に立てた仕様や、プロダクトの計画が論理的に説明できない結果に陥ることもあり、論理では説明できない内容も受け入れることが重要だと事例紹介がありました。

プロダクトマネージャーの採用と育成(Google)

Capella Yee 氏/Google, Inc.
Bryan Cheng 氏/Google, Inc.

登壇者2名はAPMプログラムを経てプロダクトマネージャーになり、Capella氏はiOSのGoogle MAPをBryan氏はLocal Guidesを担当とのことでした。 Googleのプロダクトマネージャーは様々な部署をまたいで活動しており、営業、マーケティング、デザイン、エンジニアリング、リーガルなどのチームと協力して入るとのことです。 UXデザイン、エンジニアリング、ビジネスの交わるところがGoogleの場合のプロダクトマネージャーが主に行われる意思決定領域で、コミュニケーションに多くの時間を割き、情報の共有に注力していました。 コミュニケーションの中でも共通認識が非常に重要であり、これがないと修復に非常に多くの時間・労力を有するとCapella氏は考えているようです。 続いてプロダクトマネージャーになるためのAPM(Associate Product Manager)プログラムの説明がありました。 コンピュータサイエンス選考した人が2年受けるプロジェクトで、座学ではなく実際のプロジェクトにAPMとして参加し、OJTで学ぶものとのことでした。 「プロダクトマネージャーになるために」のような専門の講座は少ないようです。 これ以上のことは詳しくは書くことができませんが、会場からは多くの質問が飛び交い及川氏が通訳しながらGoogleのプロダクトマネージャーに対しての思想や課題解決の手法について多くの内容が話されました。

「日本のプロダクトマネージャーは今何をすべきか」

今年のテーマ:広げる、深める、日本のプロダクトマネジメント

馬田 隆明 氏/東京大学 産学協創推進本部 東京大学本郷テックガレージ ディレクター
及川 卓也/Product Manager Conference 2017 実行委員 フリーランス
丹野 瑞紀/Product Manager Conference 2017 実行委員 株式会社ビズリーチ プロダクトマネージャー
関 満徳/Product Manager Conference 2017 実行委員長 グロースエクスパートナーズ株式会社 ITアーキテクト

(ワークショップのセッション) 「Sessionを聴講して気づいたこと、自分が大事だと考えたこと」と「2日間では触れられなかったことで、自分では大事だと考えたこと」を記入し、4人でグループを組みお互いに思ったことを話ました。 個人のワークショップでは「自分が重要だと思ったこと」を投稿し、他の方が投稿したものに「いいね」を押すという流れで進みました。 1番いいねがついた投稿は「プロダクトへの愛」。 プロダクトへの愛は何なのか。及川さん曰く、多くの人に愛されている製品を愛することが重要なのではないかとのこと。 自分がワクワクしつつ、まわりをワクワクさせることもプロダクトマネージャーの仕事の一つである。 しかし、愛を持ちながらも様々な観点で冷静にみることも重要。

馬田さんは、本イベントを通じてメンターの重要性を感じたそうです。しかし日本にはまだプロダクトマネージャーが少ないのが実情です。 オフラインで集まることも重要であるが、オンラインも活用してほしいと及川さん。 海外ではプロダクトマネージャーだけのslackがある。Mediumでもプロダクトマネージャーに関する情報が記事となっている。 過去の製造業で活躍された西堀栄三郎氏の歴史や、SONYの社史なども参考になるとのことでした。

また会社によって、プロダクトマネージャーの立ち位置が異なるようです。ビジネス寄り、技術寄り、ジェネラル寄りの三種。 具体的にはGoogleは技術寄り、Facebookはジェネラル寄り、salesforceはビジネス寄りなどのようにプロダクトマネージャーは会社によって様々のようです。

まとめ

1日目のLTにて紹介したSpeeeが作成しているプロダクトマネージャーとして虎の巻「Product Management Essentials」に興味を持っていただいた参加者がSpeeeブースに多数来ていただきました。 f:id:eva-hashimoto:20171116095151j:plain

Speeeとしてもプロダクトマネージャー組織が直近できたばかりで、初参加ということもあり、社外のプロダクトマネージャーの文化や施策に触れることができ貴重な二日間を過ごせたと思います。 まだ日本では「プロダクトマネージャー」という言葉、ロールが認知されつつある段階とは思いますが、プロダクトを提供する組織として必要不可欠なロールになると思っています。 f:id:eva-hashimoto:20171116094000p:plain

最後に今回このような機会を提供していただいたProduct Manager Conference 2017実行委員の皆さま、参加者の皆さま、ありがとうございました。

Product Manager Conference 2017 #pmconfjp 参加レポート(1日目)

プロダクト推進室の渡邊です。
先日2日間に渡って実施されたProduct Manager Conference 2017の1日目のレポートをお送りします。

Product Manager Conference 2017
http://2017.pmconf.jp/

Product Manager Conferenceとは?

日本におけるプロダクトマネジメントに関わる人やそれを目指す人が集うカンファレンス。
昨年に続き今年で二回目となり、定員300名に対しキャンセル待ちが200名を超えるなど、
年々、注目度の高まっているカンファレンスになります。(最終的に定員450名まで増員)
今回は参加した講演の簡単なレポートやカンファレンスの雰囲気をお伝えします。

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基調講演

なぜ今プロダクトマネジメントか

齊藤 満 氏/楽天株式会社 Senior Manager

マイクロソフトでWindowsやInternetExplorerなどにも携わっていたという、楽天トラベル齊藤氏のセッション。 プロダクトマネージャーとは、会社やチームによりけりで、これだと定義することは難しい、としながらも、過去のご自身の経験から 複数の切り口で必要な要素を紹介されていました。その中でも、「Generalize」、「Communication Skill」、「Decision Making」の3要素に分けての紹介が印象的でした。

トークン・エコノミー時代のプロダクト設計

宇野 雅晴 氏/Omise Japan株式会社 Business Development Manager

聞き馴染みのある言葉から丁寧に解説いただき、背景についての共通認識を持った上で、これらの技術トレンドをプロダクトマネージャーはどう活かすのか、という問いかけをしていただいたセッションでした。 サービスに閉じない経済圏において、どのような報酬設計を行い価値を流通させるのかなど、これからのプロダクトの潮流を読み解く上で非常に勉強になるお話でした。

プロダクトマネージャートークセッション

楽天、メルカリ、Line、CyberAgent各社のプロダクトマネージャーが参加し、 実行委員の一人でもある及川さんの進行のもと、パネルディスカッションが行われました。 セッションは"sli.do"というサービスを使って、来場者から質問を募りながら進行しました。 「プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーの違いは?」「プロダクトマネージャーと事業責任者の分担は?」といった よくある質問から、各社でプロダクトマネージャーに求めるものや育成方法が寄せられていました。 共通点のある回答はありつつも、各社で特徴的な回答もありました。 また、現場で困った具体事例について、あなたならどう解消しますか?、といった質問も出ており、各社での過去の事例など交えてお話しされていました。

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プロダクトマネージャーに経営者が期待するもの

佐藤 裕介 氏/株式会社フリークアウト・ホールディングス 代表取締役社長

フリークアウトの佐藤氏が登壇。経営という立場から、プロダクトマネージャーに求められる事項をお話しされていました。 ごく一部の例外を除き、プロダクトバリューの変化はいとわないことの重要性を説明されていました。 実際にフリークアウトでも、過去7年に4度もプロダクトバリューを変化させている、ということでした。 "技術、ユーザー、市場構造の変化を察知し、チームが納得するかたちでこれを取り入れていく"旨をお話しされていました。

IoT、ビッグデータ、人工知能によるユーザー理解を通じたプロダクト開発

岡田 陽介 氏/株式会社ABEJA 代表取締役CEO

人工知能をプロダクト開発にどう盛り込んでいくべきか、そもそも人工知能の開発に必要なことは何なのかを分かりやすくお話いただいたセッションでした。 Speeeでも機械学習が機能の一つになっているプロダクトもあるので、プロダクトマネージャーがどこまで理解して意思決定をすべきか、どの点で悩むポイントがあるのか、逆に悩む必要のないポイントがどこなのか、一つの基準を示してくださっていた点が今後の指針として参考になりそうです。 また、人工知能を通して精度の高いユーザ理解を行うことができる一方で、どのスピード感で/どこまでの精度で人工知能を活用するかという点を決めるのはプロダクトマネージャーであるというお言葉が印象的でした。 かなり整理して話してくださったので、ディープラーニングに携わっていない方でも、どう開発プロセスに落とすかというイメージが湧きやすかったのではないかと思います。

Salesforceで行われているプロダクトマネジメント

浅田 慎二 氏/株式会社セールスフォース・ドットコム セールスフォース・ベンチャーズ 日本代表
Ken Wakamatsu 氏/株式会社セールスフォース・ドットコム

前半は全世界でSaasへの投資を行うVCとしてプロダクトを見る視点について、後半はSalesforceのUSにてプロダクトマネージャーを担っていらっしゃるWakamatsu氏から、USでの開発プロセスや開発チームの役割についてのお話でした。 Salesforceは400もの開発チームが存在しており、年3回のリリースタイミングでは300程度の機能がリリースされるとのこと。 年3回のリリースに向けてサイクルをシステマチックに回す仕組みを整備したり、バグ数を常時観測したりしている一方で、現場ではアジャイルで柔軟に改善しながら開発を行っており、 この仕組みを意味のあるものとして実行出来ていることに感銘を受けました。

メルカリUKにおけるプロダクトマネジメント

木下 慶 氏/株式会社メルカリ

メルカリUKにおける開発スタイル・開発プロセスについて、 使用しているツールとその活用方法や、海外のユーザに受け入れられるプロダクトを作るために行っていることなども交えてお話がありました。 自分とはバックグラウンドの大きく異なるユーザを理解するために、ユーザテストや街頭インタビューを重点的に行ったり、 街に出てあらゆるモノ・コトを観察したり実際のサービスを使ってみたりと、様々な手段でユーザやマーケットを理解しようと試みていらっしゃり、 プロダクトが海外向けであろうとなかろうときちんと意識的に行うべきだなと改めて感じました。

開発チームが安定したプロダクトマネジメントを実現するための7つのルール

御代田 亮平 氏/LINE株式会社

タイトルの通り、開発チームの7つのルールを用いたプロダクトマネジメントについてのお話。「ownership」や「3つの数字の最大化」など、頭に残りやすい言葉をルールとし、目標達成のためのチームの仕組みを作り上げる考え方は自社のプロダクト開発にも活かせると感じました。中でも「PM=PartyManager」という話が個人的にはとても印象に残っています。

ネットワーキングタイム

懇親会です。食事とともに様々な人と交流できる時間でした。
ネットワーキングタイムは交流と同時に飛び込みLT大会が開催されます。
1人持ち時間5分で15〜20人の方が飛び込みでLTをされていました。

大変、恐れ多いのですが「元人事広報がプロダクトマネジャーを目指して最初の1ヶ月でやったこと」という題目でお話させていただきました。 発表後、何人かの方にお声がけいただき、こういった機会を通じてコミュニティのあたたかさを感じました。貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

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その他1:会場の様子

グラフィックレコーディングもありました。
興味のある方はtwitterの#pmconfjp をご覧ください。

お昼はお弁当、疲れの色が出てくる夕方はレッドブルと、
万全のサポート体制で1日中集中してセッションに臨めました。
運営の皆さん、本当にありがとうございます。

その他2:プロダクトマネージャーの略称について

トークセッション中に参加者の方を対象にアンケートを取った結果、プロダクトマネージャーの略称はPMになりました。弊社ではPDMと呼んでいたため、見直しが必要となりました・・・!

Speeeもブーススポンサーとして参加しました

Speeeではコーヒーとクッキーを用意しました。
LTにて告知をさせてもらったこともあり、多くの方が遊びに来てくださいました。

以上、Product Manager Conference 2017の1日目のレポートでした。
繰り返しになりますが、登壇者、運営の皆さん、素敵な場を用意していただき、ありがとうございました。

SwiftでRiemann球面を扱う

こんにちは。iOSエンジニアの飯田@iida-hayatoです。 少し前まではiOSの開発がメインでしたが、最近は社内全体の業務分析をするような仕事をしています。

先日行われた第3回SpeeeKaigiにて「SwiftでRiemann球面を扱う」というタイトルで発表しました。

SpeeeKaigiについてはこちら tech.speee.jp

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発表資料

毎回SpeeeKaigiのネタ出しには苦労するのですが、今回は複素数の実装の話とRiemann球面でゼロ除算を解決する話をSwiftでやったら面白いかな?と複素数ネタをやることにしました。

あまり数学に詳しくない聴衆も居ると想定されたので半分くらいの時間を使って高校数学のからRiemann球面に至る話をしました。 また、話がIEEE754のゼロ除算の話題から始まっているのは、聞き手にエンジニアが多いので共通知識としてわかりやすいかなという意図で挟んでいます。

まとめ

発表の結果思っていたより多くの方から興味を持ってもらえたことと、 その後にSlack上で「一般的に複素数の標準実装はRiemann球面であるべきかどうか」といった議論が起きたりしていて 個人的にもいろいろと発見のあるSpeeeKaigiでした。

とりあえず好きな数学の話をたくさん喋れたので満足です。

github.com

RubyWorld Conference 2017 (2日目)

こんにちは。いつも集合写真のタイミングでブースにいない系エンジニアの森岡です。 RubyWorld Conference 2017、2日目のレポートをさせていただきます! 2日目は教育系のセッションが非常に多く、小学生から社会人まで、様々な立場の方のRubyに関する教育内容が聞ける1日でした。

基調講演

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基調講演は角谷さん(kakutani)から、Ruby Is Nice so We Are Niceというタイトルでお話しがありました。

話はまず、Rubyという言語でのプログラミングの持つ素晴らしさから始まります。Rubyは書く楽しさを最大の価値とおいて作られた言語です。Rubyは言語単体だけでなく、ライブラリやフレームワーク、ツール、アプリケーションそれぞれが、Rubyを使う人達にとってより良いものを持ちよって、より良い成果を生み出すエコシステムができています。それによってRubyという言語はより楽しく開発することができるようになっています。

そして、普通のプログラマーがRubyのナイスさを伝えるためにできることのお話しに移ります。Rubyがプログラミングの楽しさをプログラマーに伝えてくれているように、僕たちも仕事の楽しさを受け手の心に再現しましょう。野生のソフトウェアであるRubyのナイスさを、人工的な環境であるビジネスでも再現していこう。そのためのアジャイル/リーンであるというお話しになりました。

僕たちが常日頃Rubyという言語から受け取っているナイスさを、ちゃんと自分たちの仕事でも再現しようというお話が、すごく印象に残るセッションでした。

発表資料: Ruby Is Nice so We Are Nice // Speaker Deck

Rubyインタプリタ開発者養成講座

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最初のセッションはクックパッド株式会社さんより、笹田 耕一(ko1)さんの発表です。 Rubyインタプリタ開発者を養成する取り組みとして、クックパッド社内で行ったHackaradeや、社外の人も呼んで開催したCookpad Ruby Hack Challengeについて、お話しされていました。 発表の中で 「初等中等でのプログラミング教育によって、今後エンジニアの母数自体は増えることが見込まれる。しかしながらシステムソフトウェア技術者になる人を増やすための方法が今のところ整備されていない。 コンピュータ業界にとってはシステムソフトウェア技術者を重要であり、そのための背中を押してあげたい」というお話しがあり、Rubyだけでなくコンピュータ業界全体を見据えたお話しをされているところが印象的でした。

発表資料: Rubyインタプリタ開発者養成講座 参考資料: GitHub - ko1/rubyhackchallenge

子供向けのプログラミング講座を1年続けたらどうなったか

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続いてのセッションは株式会社シーイーシーさんより、廣田 哲也さんの発表です。

発表では、静岡県牧之原市で「親子で始めるプログラミング」という講座を始めて、1年と数ヶ月。その成果や苦労話についてお話しされていました。 現在はプログラミング教育のスタンダードが存在せず、プログラムに対する理解度も子供によって異っており、一人ひとりの理解度や希望に合わせて個別にカリキュラムを作るしかない。 また、地方においては教育に使える環境(インターネットやPCなど)も整備されていない といった、地方におけるプログラミング教育の課題についてお話しされていたのが印象的でした。

「ルビィのぼうけん」翻訳から見る子どものプログラミング教育、イメージからRubyプログラミングへの階段

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3つめのセッションは、株式会社万葉さんより鳥井 雪 ( yotii23 )さんの発表です。 鳥居さんは「ルビィのぼうけん」を翻訳し、「ルビィのぼうけん」に関するワークショップも開催されてきました。 それらのご経験を元に、発表では「ルビィのぼうけん」から学べるものと、学べないもの。 プログラミング教育に必要なものと、これからの課題についてお話しされていました。 義務教育としてのプログラミング教育のあり方について、分かりやすく教えて頂けるセッションでした。

発表資料:「ルビィのぼうけん」翻訳から見る子どものプログラミング教育、イメージからRubyプログラミングへの階段 // Speaker Deck

京都女子大学でのRuby教育の取り組み

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4つめのセッションは京都女子大学より、丸野由希さんと道越秀吾助教授のお二人からの発表でした。 発表では京都女子大学におけるRuby教育の取り組みと、Rails Girls Kyotoの運営についてお話しがされていました。

まず、京都女子大学におけるRuby教育について、道越秀吾さんから発表がありました。京都女子大学は理系の学科が存在していません。 それにも関わらず Rubyを講義で教えています。Ruby技術者認定試験に合格する学生も数多く、上手く教育を進めるためのノウハウについて発表されていました。

続いては、丸野由希さんから、Rails Girls Kyotoの運営に関しての発表です。 Rails Girls Kyotoは、Ruby や Railsの初心者の方と一緒にチュートリアルを通して、Railsのアプリケーションを作ってみるというイベントです。 丸野さんはこのイベントの運営を務めており、多くの人にRailsを教えてきました。発表では、運営の方法やRails Girlsによって得られた知見などについてお話しされていました。

Rubyプログラマが育つ仕組み−Rubyでの受託開発を10年回してみて

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最後のセッションは、株式会社万葉さんから大場 寧子(nay)さんです。 内容は、万葉における新人研修について。これまで万葉の新人研修では、基本的にOJTが採用されており、メンターがメンティーのスキルに合わせて教育プランを考えていました。すると、アサインされたプロジェクトによってメンティーの学べる技術が変わってしまい、OJT完了後にどのようなスキルを持っているのか人によってばらつきが出てしまうという問題がありました。

そこで、有志が研修プロジェクトを一から設計しました。研修では、タスク管理を行うrailsのアプリケーションを作ります。実際の業務を踏まえて仕様はあえて曖昧にし、自分で仕様を検討して決めるプロセスも入れているとのことです。毎回同じものを作ることによって、研修終了時におけるスキルの均一化を図ります。また、副次的な効果として、先輩社員のレビューをメンティー以外の社員も見ることによって、社員全体が学習する機会となっているとのことです。先輩社員のレビュー結果を元に研修内容は毎年アップデートを重ねており、学習内容の網羅性や教材情報が集まることによって、より良い研修にするフィードバックループができているとのことです。

Closing Ceremony

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RubyWorld Conferenceの2日間を締めくる Closing Ceremonyでは、2日間のRubyWorld Conferenceの来場者、 全てのスポンサーの方々を紹介、登壇者の方々の発表の概要について丁寧にまとめてお話しされていました。

今年のRubyWorld Conferenceは、過去最高の参加者数で801人になったとのことです。 RubyWorld Conference運営の皆様、スポンサーの方々、そして参加者の方々、お疲れ様でした!

Nintendo Switch 100台近く集めて Splathon#6 を開催したぞ

こんにちは、Speee でサーバサイドエンジニアをやっております id:kawakubox [@kawakubox] です。

三連休のど真ん中 2017年11月4日(土) に Splatoon2 の企業対抗戦『Splathon#6』を開催しました。

参加チーム数 24、対抗戦参加者131名(観戦含む) という過去最大規模の大会となりました。

そもそも Splathon とは…

「スプラソン」(Splathon)とは、スプラトゥーン(splatoon)とマラソン(marathon)を組み合わせた 株式会社Speee発祥の造語で、複数の参加チームが、マラソンのように、 数時間から数日間の与えられた時間を徹してSplatoonに没頭し、戦果を競い合うゲームイベントのことをいいます。

※実際は、数日間に渡る開催はまだやったことありません

過去大会の振り返り

まず、これまでの大会を振り返ってみましょう。

大会名 開催日 優勝チーム(企業)
第1回 Splathon 2015年11月29日 (日) ピクシブ株式会社*1
第2回 Splathon 2016年1月10日 (日) ドワ (株式会社ドワンゴ)
第3回 Splathon 2016年3月20日 (日) はわぁ… (NHN PlayArt 株式会社)
第4回 Splathon 2016年6月18日 (土) K/D2016 (カドカワ株式会社)
第5回 Splathon 2016年8月27日 (土) K/D2016 (カドカワ株式会社)
Splathon#6 2017年11月4日 (土)

ご覧の通り、前回から1年以上の間を空けての開催となりました。

今大会の特徴

1. Nintendo Switch

この1年間での大きなニュースと言えば

  • 2017.3.3 Nintendo Switch(以下 Switch) 発売
  • 2017.7.21 Splatoon2 発売

ですねっ。

今回は Switch × Splatoon2 を引っさげ満を持しての開催となりましたっ 👏

2. 初めての動画配信

前作では著作権絡みで動画配信に二の足を踏んでおりましたが、今作ではそのあたりがキッチリ整備されたので、大手を振って配信に踏み切ることができました。

任天堂著作物の利用に関するガイドライン‐niconico

live.nicovideo.jp

※タイムシフトは 2017/11/11(土) 23:59 までご覧いただけます(要プレミアム会員)

企業対抗戦編

参加チーム (エントリー順)

# チーム名 企業名 出場回数
1 負けたらhakuriさんGEO行って Meryeself, Donuts ほか
2 SFC ****
3 中間搾取株式会社 株式会社中間搾取 ほか 4*2
4 スパショは強い! しくみ製作所 ほか 6
5 ビズリイカ BizReach 3
6 ⒸUTA☆BL-R PROJECT BookLive 5
7 サイトオペαチーム Yahoo! JAPAN
8 4シャケ連号 Treasure Data, SQUARE ENIX, NRI, Money Forward 3
9 イカクロ インテリジェントネット, オズ
10 デカLINE LINE
11 イカネット マイネット
12 スペースイカベーダー タイトー有志の会
13 KD2016 カドカワ 3
14 コレハ小麦粉カ何カダ。〜プロコンに白い粉をまく仕事〜 日本テレビ 2
15 Splathon女子部 フリーランス, ケイブ, リクルートHD, スタートアップテクノロジー 3
16 CabinAttendantではない CyberAgent, AbemaTV 4
17 イカ部(く) ドワンゴ 6
18 夏衣(カイ)とイカ PicApp
19 すぴー塗装 Speee 6
20 スクイッ堂 **** 6
21 クマサン商会 IkaLogコントリビュータ集団
22 筋肉3.9 ピクシブ 6
23 念のため会社にはSwitchを持っていく ピクセルグリッド

上記に加えて、 チーム数を偶数にするために会場にて即席チームを結成

レギュレーション

対抗戦は以下に基づいて行いました。

予選、決勝共通

  • 各自の Switch を対戦ブースに設置したドックに挿し込んでもらう
  • コントローラは Proコン の有線接続を推奨する、ただ Joy-Con でのプレイ可
  • ブキは当日までにリリースされている全種使用可能
  • ギア、サブギアの規制は行わない
  • 事前申請したメンバー内での交代は自由

予選

  • スイスドローによる組み合わせ抽選
  • 1試合あたり2ゲーム行った結果での勝ち点方式
    • 片方がルール、もう一方がステージを決める、これを2ゲーム行う
  • 上位4チームが決勝トーナメントに進出

決勝

  • トーナメント方式
  • 1試合あたり2ゲーム行った結果での勝ち点方式
    • 片方がルール、もう一方がステージを決める、これを1ゲーム行う
    • 1勝1敗の場合は、ステージ:ランダムのナワバリ1本勝負

企業対抗戦短評

Slack コミュニティ内でのプラベで前評判が高かった 『負けたらhakuriさんGEO行って』、2連覇中の『KD2016』。

これらに加えて初出場組がどれだけ上位常連チームに食い込んでこれるかというのが焦点でした。

予選3ラウンドの結果、決勝にコマを進めたのは以下の4チーム。

準決勝は『負けたらhakuriさんGEO行って』『CabinAttendantではない』が激闘を勝ち抜き、どちらが勝っても初優勝という決勝カードになりました。

『CabinAttendantではない』が先勝、『負けたらhakuriさんGEO行って』が2戦目を取り返し、1勝1敗でむかえた運命のナワバリ1本勝負!!

勝ったのは

、、、

、、、

、、、

『負けたらhakuriさんGEO行って』でした 🎉🎉🎉

準優勝の賞品は Splatoon2 2018年カレンダー

優勝の賞品は イカ型スマートフォンケース が贈呈されました 👏👏👏

最後はみんなでパチリ

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懇親会

今回は人数も多いのでケータリングを頼みました。 設営、撤収まで面倒見てくれるので、この規模になるとケータリングはおすすめです。

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同日に行われていた『第3回Splatoon甲子園 近畿予選*3』を会場のモニターで中継したり、有志によるLTもあったりで歓声あり、笑いありと良い雰囲気のなか会を締めくくることができました。


準備編

ここからは運営視点で、設営の話などを書いていきます。

先にも書きましたが、これまでの大会からの大きな変更点として

  1. ハードが Switch に変わった
  2. 任天堂作品の配信が公式的にOKとなった

があります。

今回の大会は Switch の良さを存分に活かしたいと思い設計しました。

Switch の良さを活かす

ギア問題

過去の大会は、ハードが WiiU だったので、各自持ってきもらうのは現実的に無理がありました。

そこで問題になるのは端末ごとにブキの取得状況や、使い慣れたギアが持ち込めない点です。

端末間での差をなくすように、大会用のギアを制限して行うといった苦肉の策を取っておりました。

得意ブキとギアの相性などもあり一部プレイヤーから不満の声もあがっていたのは確かです。

しかし、Switch は携帯機の要素を併せ持つので、ドックさえ備え付けておけば対戦ごとに端末を差し替えることが可能です。

つまり、自分のプレースタイルに合ったギアを用意することでき、本来のチカラを存分に発揮することができるようになりました。

混線問題

WiiU のころは、ひとつのフロアに16台も集めるとコントローラの混線が酷く、まともに対戦を続けることが難しいケースがたびたび発生しました。

Switch は接続方式は Bluetooth に変わったので、フロアに20台近く集めても混戦することはありませんでした。

これは、コミュニティーメンバーに声をかけて、事前に混線検証会など重ねて行い実証しました。

※大会当日は万全を期すために、できる限りコントローラも有線接続で行うようにはしました。

配信設備

弊社メンバーには日頃ゲーム実況配信を行っている者がいません。

ですので、今回の実況配信をするにあたり沢山のノウハウをお持ちの株式会社ドワンゴのメンバーに声をかけ、配信まわりの一切をお任せすることにしました。

当日のネットワーク構成

前日設営で組んだ構成はコチラです。

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ネットワーク構成図

当初は無線LANを利用してインターネットに出て行う通常のプライベートマッチ(以下プラベ)も考えました。

これまでの大会でも回線落ちなどで大会進行の遅延が少なからずあったので、結局はオフラインプラベで行うようにしました。

この辺はコチラの記事が参考になると思います。

ネットワーク構成図にあるように、今回は3並列で対戦できるようにしました。

各島に9 〜 10台のNintendo Switch を配置していますがコレには理由があります。

対戦プレイヤー以外の Switch を観戦(兼プラベオーナー) とすることでプレイヤーが部屋を立てる必要がなくなり、メンバー交代の際に部屋が解散する可能性がなくなります。

このプラベオーナーを運営側で既に作っておく作戦は、スムーズな進行に貢献してくれました。

今回の構成だと、同一ネットワークに28台の Switch が存在することになります。

すべての Switch から3つのプラベ部屋が見つかることになるので、どの部屋に合流すればいいかは人手の運用にて解決することにしました。

ルーターが3つあれば、独立したネットワークにしましたが機器が足りませんでした。

4画面合成システム (通称 : はせがわシステム)

Splathon 名物の4画面合成システムも当然あります。


最後に

Switch になっていいことづくめのように書きましたが、そうでない点もあります。

大会の設計時点から分かっていたことではありますが、Switch は携帯機であるがゆえ対抗戦を行っている最中に手元で遊べてしまいます。

それが練習であったり、まったく違うゲームだったり様々ですが、対抗戦に集中してもらうためにはどういった大会設計にするのかなど考えは尽きません。

しかし、改めて思うのは Switch はとても良く設計されたハードだなということです。

任天堂さん、素晴らしいハードをありがとうございます。

次回に向けての反省点も見えてきたので、これらを踏まえて次回 Splathon をもっと良い大会にしたいと思います。

追伸1

優勝メンバーのひとりが自戦記を書いております。 とても考察に富んだ内容なのでゼヒご覧ください。

ikazuchisdiary.hatenablog.com

追伸2

今回の運営で燃え尽きたので、しばし充電期間が欲しいです。 年内の開催は多分ないと思います。

関連リンク

Splathon#6 - Togetterまとめ

第五回splathonに参加してきた。 - <y>

第4回Splathonを開催したぞ - Speee DEVELOPER BLOG

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Splathon(企業対抗スプラトゥーン大会)を開催しました - Speee DEVELOPER BLOG

*1:このときはまだチーム名を付けていなかった

*2:過去ほかチームで出場あり

*3:なんと過去のSplathon出場メンバーが決勝戦に残っていた!!